#26 Cutting Edge Green (カッティングエッジ グリーン) 和訳 Chapter7「火の制御とその効果」
[第一段落]
人間が最初に火を制御する方法を学んだとき、その大きな影響の1つは、人々を暖かく保つことであったとよく考えられますが、これは、私たちの先祖が火なしで過ごすのが困難であったと間違って解釈しているのです。
チンパンジーは、長くて冷たい暴風雨にさらされた夜をも生き延びます。
ゴリラは標高が高くて涼しい山で何もかけずにに眠ります。
人間以外のすべての種は、火を使わずに体温を維持することができます。
私たちの祖先が最初に火を制御したとき、火は、彼らの体温を維持するのにいくらかのエネルギーを貯めましたが、彼らはそれを暖のために必要としていたわけではないでしょう。
[第二段落]
しかし、火に当たって温まる機会というのは、人間に新しい選択肢を与えました。
人間は優れたランナーであり、チンパンジーやゴリラよりもはるかに優れており、長距離を走る場合はオオカミや馬よりも優れている可能性があります。
ほとんどの動物にとっての問題は、走るとすぐに体が熱くなってしまうことです。
チンパンジーは、わずか5分間の激しい運動の後、疲れ果てて座り、体から汗を流しながら、激しく呼吸し、とても熱そうにしてしまいます。
ほとんどの動物は、休息中や睡眠中に体温を維持するために、分厚い体毛など、何かが必要なため、この問題の解決策をつくることができません。
もちろん、この熱を運動後に取り除くことはできません。
[第三段落]
熱をなくす最もいい方法は、そもそも体毛をたくさん持たないことです。
科学者のピーター・ウィーラーは、これが人間が「裸の類人猿」である理由かもしれないと長い間議論してきました:髪の毛の減少は彼らが熱いサバンナで過熱するのを避けることを可能にしたかもしれません。
しかし、昔の人間が、夜に体温を維持するための代わりの方法を持っていなかったら、髪をなくすことはできなかったでしょう。
火はそのような方法を提供します。
私たちの祖先が一度火を制御してしまうと、彼らは休んでいるときでも暖かく保つことができるようになりました。
その恩恵は高かったに違いありません:体毛の減少により、多くの動物が活動していないときに、人間はより長い距離を暑い時期でも移動出来るようになりました。
その後、動物を狩るときに長距離を走れるようになりました。
体毛をなくすことができたことで、火の制御により、人々は長距離走る能力を上げ、より上手に狩りができるようになったり、ライバルの種から肉を盗めるようになりました。
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次のチャプターの和訳です。