#37 Cutting Edge Green (カッティングエッジ グリーン) 和訳 Chapter 18「幸福感」
[第一段落]
私たちの生活の中心にはある逆説があります。
ほとんどの人はより多くの収入を求め、そのために一生懸命働きます。
しかし、西洋社会が豊かになるにつれて、人々が幸せになったとは言えません。
これはくだらない迷信ではありません。
これは多くの科学的研究によって証明されている事実です。
私がこれから示すように、人々の幸福度を測定するには良い方法があり、そして全ての証拠が、今日の平均的な人々は、50年前の人々よりも幸せではないと示しています。
しかし、同時に、平均所得は倍増しています。
この逆説はアメリカやイギリス、日本でも同様に当てはまります。
[第二段落]
しかし、私たちの生活は常に快適ではないでしょうか。
確かに、私たちにはより多くの食料、より多くの衣服、より多くの車、より多くの休日、そして何よりもより良い健康があります。
しかし、私たちはそれほど幸せではありません。
私たちの生活を向上させた政府や先生、医者のあらゆる努力にもかかわらず、人間の幸福は増えていません。
時価が同じである2つの架空の世界のどちらに住むかを選択するように聞かれたと仮定してください。
1つ目の世界では、平均収入が25,000ドルであるのに対し、年間50,000ドルを受け取ります。
2つ目の世界では、平均収入が250,000ドルであるのに対し、年間100,000ドルを受け取ります。
あなたはどちらの世界を選びますか?
この質問は、ハーバード大学の学生の集団に出され、大多数が最初のタイプの世界を好みました。
相対的に見た位置が改善されれば、彼らはより貧しくなっても幸せでした。
人々は相対的な収入を非常に気にしており、他の人々と比べて自分の地位を向上させることができるなら、収入の大幅な下落を受け入れる気があるのでしょう。
[第三段落]
人々はまた、自分の収入を、自分自身が以前稼いでいた額と比較します。
人々は、どのくらいの収入が必要なのか尋ねられると、裕福な人は、貧しい人に比べて多くの収入が必要だと常に答えます。
したがって、あなたが収入に満足しているかどうかは、いくつかの基準とどう比べるかによります。
そして、その基準は2つのことにかかっています、それは、他の人が何を得るか、そしてあなた自身が何を普段得ているのかです。
最初の場合、あなたの感情は社会での比較によって決定され、2つ目の場合、物事に慣れる能力によって決定されます。
[第四段落]
この2つの力は人間性が非常に強いため、経済成長によって幸福度を向上させることは非常に困難です。
これは、実際の収入が上がるほど収入の判断による基準が段階的に高くなるという理由からです。
これは、アメリカのギャラップ調査が長年にわたって収集したデータからもわかります。
人々は、「この地域社会で4人家族が適度に仲良く暮らすために必要な最小の金額はいくらですか?」と尋ねられました。
そのグラフは、快適に暮らすために人々はいくら必要だと考えたのか、つまり「必要な収入」と、彼らは実際いくら稼いでいるのか、つまり「実際の収入」を示しています。
このグラフによると、人々の実際の収入が増えると、必要だと言う金額も増えます。
したがって、人々は裕福になったとしても、決して満足しません。
彼らは、「必要以上に稼いでいるので、幸せだ」とは決して言いません。
彼らは、さらに幸せになるためにはもっとお金が必要だと単純に感じているだけなのです。
これが、生活水準が向上しても人々が幸せにならない理由を示しています。
[第五段落]
これらの事実は、どんなにお金を得たとしても、私たちがこれ以上幸せになれないことを意味しているので、本当に悲しいです。
しかし同時に、それらは私たちに有益な教訓を教えてくれます:
経済的な成功は、あなたの幸せにとって必ずしも必要というわけではありません、また、あなたを満足させる人生の別の側面を見つけることは、幸せになるためのより簡単な方法であります。
何か間違いがありましたら、コメントでご指摘していただけるとありがたいです。
これでカッティングエッジ・グリーンの和訳は最後になります。
ご覧いただきありがとうございました。
カッティングエッジ・ブルーの和訳も少しずつ上げようと思います。
次はこちらです。