#42 Cutting Edge Blue (カッティングエッジ ブルー) 和訳 Chapter8「睡眠の役割」
[第一段落]
なぜ私たちが眠れないのかわからない理由の1つに、そもそも本当に眠る必要があるのかわからないというのが挙げられます。
私たちは、もし眠らなかったら、睡眠が必要となることを知っています。
そして、私たちは、どれだけ抵抗しようとしても、睡眠は最終的に私たちを征服することを知っています。
私たちは睡眠に入ってから7〜9時間後に、ほとんどの人は再び起きる準備ができて、そしてその15〜17時間後、私たちは再び疲れてしまうということを知っています。
人類は、50年間、眠りは深い波の睡眠と、私たちの自発的な筋肉は麻痺しているのに、脳は起きているときと同じくらい活発な状態であるレム睡眠の期間に分割されることを知っていました。
私たちはすべての哺乳類と鳥は眠ることを知っています。
イルカは脳の半分が目覚めた状態で眠るので、水面下の環境でも生き続けることができます。
マガモが一列に並んで眠るとき、最も外側(先頭と最後尾)の2羽の鳥は脳の半分だけを警戒させ、捕食者を防ぐために片方の目だけ開けることができます。
魚や爬虫類、昆虫もすべて何らかの休息を行います。
[第二段落]
この停止時間の全てには代償が伴います。
動物は長い間じっとしている必要があり、その間は捕食者の餌食になりやすいです。
そのようなリスクに対する見返りは何でしょうか?
有名な睡眠研究者のアラン・レヒトシャッフェンはかつて、「睡眠が絶対に不可欠な機能を果たさないのであれば、これはこれまでに起こった進化のうち最大の間違いだ」と述べました。
[第三段落]
睡眠の有力な理論は、脳がそれを要求するというものです。
この考えは、一部常識に由来しています、ぐっすり眠った後、誰の頭がはっきりと感じられないのですか? (いや全員はっきり感じられる)
しかし、この理論の秘訣は、この仮定を実際のデータで確認することです。
睡眠は脳にどのように役立ちますか?
答えはあなたがどんな種類の睡眠について話しているによって変わるかもしれません。
最近、ロバート・スティックゴールドが率いるハーバード大学の研究者は、学部学生をさまざまな適性検査でテストし、昼寝をさせてから、再度テストしました。
彼らは、レム睡眠をした学生は昼寝の後、文法などのパターン認識の問題でより良いパフォーマンスを発揮しましたが、一方で、深く眠りについた学生は暗記科目において優れていることを発見しました。
他の研究者は、睡眠中の脳は、まるで、その日に学んだことを長期記憶に定着しようとしているかのように、被験者が最近目覚めている間に発生したニューロン発火のパターンを繰り返しているように見えることを発見しました。
[第四段落]
そのような研究は、記憶の定着が睡眠の機能のうちの一つであるかもしれないことを示唆しています。
ウィスコンシン大学マディソン校の著名な睡眠研究者であるジュリオ・トノーニは、数年前にこの理論に興味深い予想外の進展を加えたと発表しました。
彼の研究は、眠っている脳が、余剰で不要なシナプス、またはそれらの繋がりを取り除いているように見えると示しました。
つまり、睡眠の目的は、大事でないことを忘れさせることで、私達に、大切なことを覚えるのを手助けする、ということかもしれません。
何か間違いがありましたら、コメントでご指摘していただけるとありがたいです。
次のチャプターの和訳です。